HP更新案内と徒然文。管理者の萌えの叫び場。
2008.12.06,Sat
サイト側の更新が今週末できるかどうか怪しくなってきたので、某映画を観て思いついた話をひとつ。
某映画については、語れば長くなるのでもう少し落ち着いてから書こうと思っていたのですが、今月もう一回観に行くことになりそうでまた興奮しそうです。
相変わらずの長さになったので、こちらをサイトupでも良いような気がしなくもなくなってきたのですが(くどい)、思いついた理由も中身も色々と思い切れなかったのでとりあえずこちらに。タイトルも思いつかないし。
いずれ思い切れたらサイト側に再upしようかなとこちらも相も変わらずの優柔不断っぷり。
珍しく犬兄一人称語りの、西国暮らし夫婦時代。
後半ちょいと微エロらしきものがあるので、今回はR-15で('Д') Y話はR-12としたのでこれくらいで良いかな的な。
上記の内容でも読んでやるぜという方は折込からどうぞですー。
某映画については、語れば長くなるのでもう少し落ち着いてから書こうと思っていたのですが、今月もう一回観に行くことになりそうでまた興奮しそうです。
相変わらずの長さになったので、こちらをサイトupでも良いような気がしなくもなくなってきたのですが(くどい)、思いついた理由も中身も色々と思い切れなかったのでとりあえずこちらに。タイトルも思いつかないし。
いずれ思い切れたらサイト側に再upしようかなとこちらも相も変わらずの優柔不断っぷり。
珍しく犬兄一人称語りの、西国暮らし夫婦時代。
後半ちょいと微エロらしきものがあるので、今回はR-15で('Д') Y話はR-12としたのでこれくらいで良いかな的な。
上記の内容でも読んでやるぜという方は折込からどうぞですー。
**********************
りんは元々からして、半日離れていただけで色々と新しい事柄を仕入れてきては夜に嬉々と報告していた娘だ。
毎次どこから何を見つけてくるのかと呆れながらも、りんの身に危害が及ばぬ限りは好きな様にさせている。
しかし今宵その両手に抱えているそれに関しては、無為に目溢しするわけにいくまい。
目の前に座るりんの膝の上には、りんが両手で持ち上げねばならぬ程の大きさの卵が幾重にも布に包まれた姿で乗せられていた。
「……お前自身が己の行動を省みる為にももう一度、今度は順を追い説明してみろ」
私の物云いから不穏さを感じ取っているのだろう。りんは身を竦ませて上目遣いにこちらを見上げている。
小動物然としたその様は軽い嗜虐心を起こさせる愛らしいものであるが、手を伸ばせば何を早合点するのか、膝の卵を守るように抱えて私の視線から隠す。
初見の一言の所為でりんに必要以上の警戒心を抱かせてしまったのだから、不本意なれど自業自得ではある。
「………あのね…。今日阿吽に会いに厩に行ったら、別の竜が卵を産んだって教えてもらって……。でも、そのまま温めようとしないから、このままだと卵が孵らないかもって厩のひとが云ってたの。だから……」
「…持ち帰ってきたというわけか」
りんはこくりと頷き、卵を数度撫でた。
「りんでもちゃんと温めていたら卵は孵るんだって。邪見さまには駄目だって云われたのだけど、これくらいの大きさなら抱えていられるし」
「親の竜が抱卵せんのはそれなりの理由があるものだ。他者が手出しするものではない」
「でも厩のひとも前にこうして竜を孵したことあるって。りんの体温でも大丈夫だって」
「生物の熱でなくとも、火の岩側の地中に埋めるなりすればよい」
「でも、竜って卵の時の周りの影響受けちゃうんでしょう?火の熱ばかりだと気性の荒い火竜になって、手に負えなくなりやすいって教えてもらったよ。親か、そうでなくても生き物が温めて孵した方が後で躾もしやすい子になるんだって」
……余計なことを吹き込みおって。
「ならば…厩の者に任せれば良いだろうが」
「……あまり大きくない卵だから、中の子も弱いんじゃないかって。孵す甲斐もないかもしれないって云われて……まだ姿も見てないのにそんな風に決め付けちゃうのかわいそう」
まだ卵であるというのに、既に情が移ってしまっているようだ。
ろくに供の者も付けずに気軽に厩へも顔を出す変わり者の娘であるが、それでも一応館の主の正妻だ。本来ならば奥に暮らし、竜の世話役の者なぞ言葉を交わすなど云うに及ばず、姿を目にすることすら滅多に有り得ぬ程の隔たりがあるだろうに。種の違いを超え今ここに在る我が妻にしてみれば、身分の違いなど僅か程も憂慮すべきことではないらしい。
館に仕える者らも気さくなその振舞いに感化されつつある様で、次第に変化する有様には気付いていた。
「…………だめ?」
腕を組み沈黙する夫の姿に不安を覚えたのか、りんは恐々と伺うように私に尋ねてきた。
「何がだ」
「……この子が卵から孵るまで、りんが温めてあげても良い…?」
「…………駄目だと云ったところで聞かぬだろう」
溜息交じりにこう云えば、はにかみながらもしっかりと頷いてみせる。
誰に似たのか一度決めれば曲げぬ強情な面もある為、これ以上云い含めるのも時間の無駄だ。
必然私が折れる形となるが、詮無きことに時間を割きたくはないだけのこと。邪見辺りは、りんに甘すぎるなどと常々ぼやくが、盲愛するが故の許しではない。断じて。
「……孵らば即、厩へ戻せ」
「…うんっ。卵から出てきたらちゃんとこの子のおっかあと皆のところへ連れていくね。ありがとう殺生丸さま」
途端にりんは満面の笑みを見せ、屈託なく礼を云う。にじり寄ったその身を一層引き寄せれば、抵抗なく膝の上に乗った。
「殺生丸さま。もう、戻して来いなんて云わないでね」
「……言は曲げぬ」
「どんな子なのかな。早く顔が見たいなあ……。元気に生まれてくれますように……」
私に身を預け、懐の球体を撫でながらりんは念じていた。竜の子相手とはいえ、まるで我が子のように誕生を心待ちにしている。
幼さの抜け切らぬ妻に垣間見える母性の萌芽は、夫としては喜ばしいといえよう。……無論芽生えた情を育む為、夫としての努力も惜しむまい。
肌触りの良い黒髪を絡めていた指を肩に滑らせ、もう一方の手は頬に沿え上向かせる。従順に従い見上げたりんに、顔を寄せその唇をそっと奪い取った。
押し付け、啄ばんでは僅かに離しまた重ね合わせる。薄く開かれた中へ舌を滑り込ませ吸い立てると、掴む肩から震えが伝わった。
薄目を開けりんを伺うと、頬を既に紅潮させ瞼は堅く閉じられていたが抗う態はない。それどころか口内に侵入するものを迎えるように、たどたどしくも己の舌をそっと触れ合わせてくる。
それに気を良くし、肩を支えていた手を前へと滑らせる。襟の合せ目から滑らかな肌に直に触れんと指を忍ばせれば、そこにりんの手が乗り押し止められた。
羞恥からの振舞いと受け取り、適当にあしらいつつ指先を鎖骨から下方へ這わせたが、柔らかい膨らみの先に色付くそこへ辿り着く前に、明らかな抵抗を以って阻まれた。
怪訝に思い、重ねる唇も離してりんを見やれば、陶然たる面持ちで瞳も潤ませているというのに、その身を強張らせ衣の中への侵入は拒んでいる。
「……りん?」
「…………だめ…」
りんは抱卵の許可を求めた時とは異なる調子で、同じ一言を告げてくる。しかし、視線で理由を促せば原因となるものは先刻と同じであった。
「卵が、潰れちゃうから……」
「……脇へ退けておけ……」
「そんなことしたら冷たくなっちゃう。……それに殺生丸さま、一度……は、始めると…ずっと放してくれないし……」
後半の抗議めいた呟きは聞こえなかったことにする。
「…………」
無理強いも出来ずに黙したままでいると、昂らせた波はもう鎮まりをみせたのか、りんは腕の中から躊躇いなく擦り抜け立ち上がった。
「…じゃあ…まだ着替えてないし、先に床に行ってるね。何だか、親子三人で川の字になって寝るみたい。そんな風に寝てみたかったから嬉しい」
すぐ来てねと云い置き、夫の額に軽く口付けを落とすと直ぐ身を翻す。
触れるなというが、共寝は当然だともいう。
大事そうに懐に卵を抱え、酷な宣言を残して寝所へ去った、無邪気な妻の後ろ姿を見送る。
己に残るは身の芯に燻る、持て余す熱ばかりであった。
**********************
ヘタレ兄。
次の夜までには対策を思いつくようです。
PR
Comments
Post a Comment